ボルダリング上級者への道

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ボルダリングレベルアップのコツ 最高グレードを上げる為のトレーニング方法

ボルダリング上達の秘訣は「節約術」にあり!

 ボルダリングやクライミングと聞いて筆者が想像したのは大塚製薬の「リポビタンD」のCM。「ファイトー、イッパーツ」。あと映画「ミッションインポッシブル」でトムクルーズがクライミングしている姿。クリフハンガーのシルベスタースタローンのアイスクライミングも有名ですね。あの辛そうに力いっぱい登っている姿を想像してしまいます。実際、ボルダリングを始めた当初は力任せに「ファイトー、イッパーツ」で「エイヤーッ!!」って登ってました(汗)。

 しかし、上達の秘訣は「いかに力を使わず登るか」を考え、1つ1つの動きを洗練させ、無駄な動きを極力カットしていくかにかかってきます。それは「オブザベーション」に始まり、ホールドの向きを考え、体の重心をどこに置けば安定した態勢を維持できるのかを考え、ダイアゴナルという基本概念をベースに安定した体勢から次の安定した体勢までをどういったムーブで繋げていくかを頭の中で組み立てることがスタートとなります。ここを飛び抜かしていきなり壁に張り付いてから考えると、それこそ無駄な動きのオンパレード(←筆者)。スタートしたら迷わないように「オブザベーション」をしっかりすることが上手な「体力節約術」を養うのです。

 しかし「オブザベーション」をしっかりやるにはまずは「ムーブの引き出し」を多くしなければなりません。このムーブの引き出しを多くするためにはコツがあります。それは、「人に聞かずに自分で考えてみること」。もちろん最初は何もわからないと思うのでジムに居る先輩クライマーやインストラクターの方にムーブを聞くのはもちろんアリです。最初の段階では人に教えてもらうしかありません。しかし、それが常態化してしまうと自分でムーブを考え出すことができなくなります。ちょっと詰まったらとりあえず人に聞いてみる。これ、ちょっと危険なんですよね。筆者も未だにそのクセが抜けず、すぐ先輩クライマーに聞いてしまいます。何故「危険」とまで断言するのか。それにはちょっとした理由があります。例えばある課題で、「核心のムーブができない」という状況に陥ったとしましょう。人に教えてもらってできるようになった。「あぁ、なるほど、こうすれば良いのか」とその場では納得します。しかし、そのムーブが特殊であればある程、その課題限定でできるようになっても、他の課題で応用できなくなってしまう可能性があるのです。特に辛い課題は1回登ったら二度と登らないって人結構多いと思います。そうなるとさらにそのムーブは「自分のムーブの引き出し」に入ることなく終わってしまうでしょう。「自分のムーブの引き出し」にしっかり入れるには、動きを完全に自動化しなければなりません。完全に自動化することができればオブザベーションの時に気付くことができるでしょうし、オブザベーションで気付かなくても実際に登り始めた時に瞬間的・反射的にそのムーブを繰り出せるようになります。

 

 

ムーブを洗練することが最高グレード更新の近道!

 筆者の愛読のクライミング書籍「CLIMBERS’BODY」の一説に一般的なスポーツでの上達の過程についての記述がありますのでご紹介させていただきます。

『スポーツ運動学』(1960年、ドイツ)の著者クルト・マイネルによると、一般的なスポーツの上達の過程は以下のようなものとされている。

段階A:粗形態の発生と定着

段階B:精形態の発生と定着

段階C:運動の自動化

粗形態とは早い話が「まぐれ」とか「いちかばちか」、あるいは「上手くはないがなんとかできた」というもので、スキルの最も初期の段階にあたる。精形態の段階とは「まぐれ」から「確実性」への移行ということで、技術的に自分がやっていることが把握でき、しかもそれが多くの選択肢の中から理想的な動きとして選べている状態をいう。

(中略)

そしてこうした精形態の定着ができて初めて、最後の運動の自動化、つまりオンサイトの段階に進むことができるのである。

 出典:『クライマーズボディ』著者:前之園多幸・菊池敏之 長苗印刷株式会社

 ボルダリングというスポーツは「グレード」というシステムがあるが故にほとんどのクライマーは1ランク上のグレードを目指してしまうものであり、それが自然な行動でもあると思います。しかし、グレードアップを主目的に置きすぎるあまり、各グレードで「段階C:運動の自動化」を果たす前、つまり「段階A:粗形態」のまま次のグレードを目指してしまうことが往々にして発生します。もちろん最高グレードの更新のために常に挑戦し続ける姿勢は大切で、粗形態でも完登出来たことは素直に喜ぶべきですし、ボルダリングを継続する上でのモチベーションの維持のためにも非常に重要な役割を持っていると思います。

 しかし、スキルアップをするためには、「段階C:運動の自動化」、つまりそのグレードの課題であればオンサイトできるようになってから次のグレードに進むのが理想的です。これは常に上のグレードを目指すクライマーにとっては無理な話なので、自分の最高グレードの2グレード下の課題位はそのレベルに持っていく必要があると思っています。

 

 

ムーブの自動化トレーニング方法

 その方法とはズバリ!「グレード別サーキット」でございます。筆者のホームジム「ピラニア石和店」には各グレードで平均的に20~25課題がジム課題として常備してあります。「グレード別サーキット」とはある特定のグレードの全ての課題を1日の間に連続的に全てを完登するトレーニングです。これを繰り返すことにより、そのグレードで身に付けなければならないムーブを完全に自動化することができます。最高グレードの2グレード下の課題ともなると、苦手な課題だったり、完登すら困難な課題もあるとは思います。自分が苦手と認識しているなら、その課題の中に自分の弱点となるムーブが存在するはずなのです。その苦手なムーブを克服し、さらにの中でルーフからスラブまで様々な角度の壁をトライすることで体も平均的に鍛えることもできてしまうのです。また、20課題もこなすので、確実に終わったころにはヨレているはずです。ヨレても自然にこなせるようになることが「C:精形態」ですね。目指すはヨレも確実に登れるようになることです。

 このトレーニングをするときに重要なことが、全課題中の完登率と、かかった時間を記録しておくことです。こうすることで自分の段階を明確に認識することができ、モチベーションの維持に多大に貢献するはずです。できれば週に1回はトレーニングデイとしてサーキットトレーニングを導入すると、クライミングが劇的に変化するかもしれません。

 ちなみにこれが筆者の使用しているサーキットトレーニングリストです。各グレードでこのリストを作成し、サーキットトレーニングの記録として残しています。

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まとめ

 クライマーにとっての上達とは最高グレードの更新が前面に出てしまっていると思います。しかし本当の意味での上達は「運動の自動化」無くして語れません。日々最高グレードの挑戦のため、フォールの連続をしていては身体的向上も図れません。時には最高グレードの更新を直接挑戦し続けるのではなく、自分のテクニックの足元を固めるために、下のグレードの精度を高め、ひいては自身のクライミングの練度を高めるトレーニングをしてみてはいかがでしょうか?もしかすると最高グレードを高める一番の近道かもしれません。

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