ボルダリング上級者への道

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サイファーを使いこなせ!!  ~ボルダリングのカッコイイムーブ編~

ダイナミック系のムーブにはデッドポイント、ランジ、ダブルダイノ等があり、決まるとほんとにカッコイイ!!

そんなダイナミック系のムーブの中でも特に異彩を放つのが今回ご紹介する「サイファー」と呼ばれるムーブです。

少々マイナーなテクニックなので紹介されることはあまりないのですが、

体の動きを覚えておくと色々応用が利くので是非チャレンジしてみてください。

 

 

サイファーとは

サイファーとはエアーアウトサイドフラッギングからのデッドポイント・ランジ・ダブルダイノへ繋げる足の遠心力を駆使したムーブであると理解してます。足を振ることによって遠心力が得られます。その遠心力を進行方向に集中して、少ない力でカナリの飛距離を出せる技です。基本的に他のダイナミック系ムーブ単体では上方向を目指して飛ぶことが多いですが、サイファーは横方向でその本領を発揮します。しかも、振りを調整することで次のムーブがバリエーション豊かに展開することが可能です。もちろん足を振る方向・角度・手を離すタイミングなどの要素を調整することによって縦方向にも十分効果があります。

 

今回はダブルダイノにつなげた例で見てみましょう。とりあえずGIFをご覧ください。

GIF

足の振りを大きくとってダブルダイノで横方向のホールドをキャッチしています。このムーブ最大の利点は「非力でも飛距離が出せる」ことです。しかも見てる以上に実は簡単です。とりあえず目標のホールドにタッチするくらいの感じから練習してみてください。ビックリするくらい飛ぶので初回トライで成功できるかもしれません。ちなみにGIFのモデルさんは初回トライで難なく決めてました。

 

サイファーのコツ

 

1.足を大げさに振る

 足を大げさに振ることで体も一緒に勢いづきます。そして取りに行く手と同じ側の足を振ります。たとえば次の一手を右手で取りたい場合は右足を左手で取りたいときは左足をスイングします。そして同時に進行方向側の足であることも忘れてはいけません。左右方向に飛ぶ場合は意識しなくても間違わないと思いますが、上方向になると間違いやすいので注意しましょう。

 

2.目標ホールドに足を投げるイメージで

 目標とするホールドのちょっと下位に足を投げ出すイメージで飛び出します。人によっては目標ホールドを蹴り上げるカンジで行くという人もいますが、目標とするホールドがどの位置にあるかで若干異なってくると思います。真横に飛ぶ場合はあまり意識せずともうまくいくのですが、斜め上方向や上方向になると下から蹴り上げるイメージが最も近いです。

 足の勢いが最も強くなる一瞬前に飛び出すのが良いと思います。

 

3.飛びすぎない

 思いっきり飛ぼうとすると絶大な飛距離が出るので、振りを調節して体が弧を描いて落下していく最上点でホールドをキャッチできるようにすれば、その後の振られも最小限に抑えることができます。最初は調整が難しいので練習して調整できるようになりましょう。筆者はまだ調整できないので無理やりガッシリホールドをつかんでます(笑)離陸には力は使いませんが、着陸がフルパワーです。

 

4.ホールドをキャッチするときは全身全霊で集中する

 当たり前ですがダイナミック系のムーブはホールドをキャッチする時が一番つらいです。全体重に遠心力が加わったベクトルを腕だけで耐えなければいけません。特にサイファーは横方向の力が大きいので、肩に大きな負担を与えます。さらに成功した時よりも掴んだがズリ落ちたりした時のほうが肩への負担は大きいので、「絶対失敗しない!」というメンタル面での強さも必要です。

 

5.キャッチするときは腕を90度程度に曲げ耐える

 ダブルダイノにつなげる場合、キャッチする瞬間に腕の曲げをサスペンション代わりにすることで体への負担を減らせ、成功率も上がります。腕を伸ばしきった状態でキャッチすることは最初のうちは控えたほうが無難です。そのうち肩をやります。ってかやりました(笑)

 ランジにつなげる場合、取りに行く手の逆の手にも意識を傾けましょう。タイミングを重要視するあまり足の振りと取りに行く手に集中してしまいがちです。取りに行く手の逆の手、つまりホールドを保持しておく手には横方向のサイファー時には飛ぶ角度縦方向のサイファー時には引き付けて推進力を増す役割があり、意外に難易度が高いのです。

 

 

 

サイファーの使いどころ

さて、サイファーを使うにあたって最も難儀するのは使いどころが分かりにくい点であると思います。主な使いどころは下記の点だと思っています。

①足場が1つしかない。

 例えば右手を出したい時、右足を上げなくてはいけないのに足場がない。左足を乗せるホールドはあるがかなり左側にあって、ランジするために膝を曲げたいが、遠すぎてあまり曲がらない。そういう場合、右足をフリーかスメアリングでランジに持っていくことになると思いますが、そういう時こそサイファーの出番です。

②足場はあるがパッツンパッツン

 上方向にランジしたい。両手は良いホールドがあるが、足場が低すぎて体が伸びきった状態になってしまい、足の屈伸力という最大の推進力をうまく使えない。そういう時もサイファーを使ってみるとよいと思います。

 

 

 

筆者もチャレンジしたばかりなので、もっと練習してコツを追記していこうと思います。

次回はサイファー課題を動画付きでご紹介いたします。どうぞお楽しみに!!

 ※2016年9月4日 0:45 更新

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