その名の通り手で保持しているホールドに足を上げるというそのまんまなムーブ。もうちょっとカッコイイ名前なかったんですかね?(笑)しかし、中級課題からは当たり前のように頻出してくる汎用ムーブ。このムーブはできるかできないかではなく、なぜそうしなければならないかを理解することが重要です。それでは「手に足」、覚えていきましょう!
なぜ「手に足」が必要なのか
①体が壁から剥がれないように安定させるため。
②単純にそれ以外のホールドがないため。
大まかにこの二つの理由が存在すると思います。①の場合絶対に手に足しなければならないというわけではなく、デッドポイント気味にいったら取れなくはなかったりしますが、力の節約のために手に足をしたほうが良いという状況です。強傾斜の場合は足が切れてしまうと大幅な力のロスにつながるため、必須テクニックと言えるでしょう。②の場合、単純にそれ以外のホールドが無いため半ば強制的に手に足を使わざるをえないというパターンです。どちらのパターンでも手で保持しているホールドまで足を上げるのには変わりありません。
「手に足」のバリエーション
①手に足
他に足を乗せるホールドがなく、左手を離すと体が剥がれてしまう混合バージョン。トゥをガバホールドの中に突っ込んで搔きこみながら立ちあがっていきます。低い位置での手に足なので難易度は低め。
②手に足 ヒールフックからの乗り込み
重心が左に流れているのでヒールフックせずに右手を離すと体が剥がれてしまいます。その後右足を掻きこみながら立ち上がるパターン。こちらも低い位置なので難易度は低いが、これをやらないとまず次の一手が出ません。
③手に足 ハイステップ
高い位置まで足を上げて、手で持っているホールドにインサイドエッジで乗り込むタイプの「手に足」。ホールドの上にお尻を乗っけるイメージで乗り込んでいきます。もっともポピュラーなタイプの「手に足」であり、解説書によっては手に足の基本形であるとされています。
④手に足 トゥフックからのピンチフック
強傾斜の壁での手に足はほとんどが足が切れて振られて落ちることを防止するためのテクニックで、トゥフック・ヒールフックがメインになりますが、フック系のムーブは推進力が弱いので次の一手が遠い場合は使えない場合が多くあります。そこで使えるのがピンチフックというホールドを両足で挟むムーブです。トゥフックで体が剥がれないようにすることとホールドを蹴って推進力を得ることを同時にこなすことができます。ピンチフックは手順が重要です。手で持っているホールドをまずは手と推進力側の足で挟みます。その後手の部分にトゥフックして両足で挟み込みます。このテクニックはトゥフック側の足が伸びてないとガチ効きにはならないので、トゥフック側の足が伸びきるまではそーっと慎重にかつガッツリ力を入れで挟み込みましょう。
まとめ
このように「手に足」というテクニック一つに取ってしても足のどの部分を使うかで多くのバリエーションがあり、筆者もまだまだ勉強中の段階です。このテクニックはムーブ自体の難易度はカナリ低いので、なぜここで「手に足」しなければならないのかを理解することが最も重要だと感じています。それさえわかればどのバリエーションを使えばいいかは自然とわかるはずです。多分(笑)まだまだいろいろなバリエーションがあるのでラーニングしたらご紹介いたします。
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