インドアジム1級を完登
筆者がボルダリングを始めて約10カ月、年内の目標であるインドアジム1級を初完登しました!
筆者にとっては記念すべき日でした。ボルダリングを始めた時に色々な雑誌を読みあさり、一般クライマーインタビューなどで概ね1年で1級(外岩)をレッドポイントで完登されている方が多かったので、筆者にとっての大まかな目標となっていました。そこから細やかな目標設定を掲げ、内訳としては3カ月で5級、半年で3級、1年で1級を完登するというものでした。
しかし、9月に左足を骨折するという大ブレーキに見舞われ、半分あきらめてしまっていました。長期レスト中の上半身トレーニングが功を奏したのか、復帰後はすぐに故障前の最高グレードインドアジム3級をクリアし、すぐに2級トライに突入しました。しかし思うように登れず気分転換に1級でも登ってみるかと仲間で楽しく登っていると、なんとなくできそうな手応えを感じました。そして遂に2日間の集中トライの結果、めでたく1級を完登しました。
細やかに教えていただいたピラニア常連様と、愉快な仲間達に心から御礼申し上げます。1人でトライしても絶対クリアできなかったと思います。
ピラニア石和店スラブ1級「スターウォーズ(クローンの口撃)」
今回挑戦した課題はこれ「スターウォーズ(クローンの口撃)」店内左奥のスラブ壁を中心とした課題。ピラニア石和店のスタッフである、世界的クライマー「室井登喜男」氏考案のジム課題です。室井氏が考案しただけあって、ムーブを知らなければなかなか難解な体の動きを必要とされる、スラブ特有のバランシーな課題となっております。
見ての通り、ホールドが少なすぎてスタート姿勢を考えだすのにも一苦労な課題です。右壁を上手に使って体を上げていかなければなりません。日本のインドアジムはホールドが所狭しと並べられているので、必然的に使える位置は限られてきます。最終的には左側にある3つのサイドカチを使用してゴールを取りに行かなければならないのですが、簡単なように見えて非常に考えられています。ダイナミックに行き過ぎると左手がはずれて、ゴールをとった瞬間に右側に体が回転してしまいます。しかし、スタティックを意識しすぎると立ち上がる時腰が引けてしまい距離が出せません。
筆者の1級トライを動画で確認
①スタート両手マッチでフットホールドが1つしかないため、左足を右壁でヒールスメアリングでスタート。
②右手を右壁にまわし、左手スタートホールドでステミングしながら左足をスタートホールドに手に足。
③右足を右壁に送り、両足でステミングで立ち上がる。
④両足ステミングで下半身をロックしながら上半身を左側に体重移動し、左側中段のサイドカチを左手で取り、若干体制を整えて右手を送る。
⑤第一の核心、右手のカチと、左足で一気に体を左側に移動。この時、左手で体が壁から引きはがれそうになるのを壁を使って支える。筆者は多少ダイナミックになっていますが、ここをどれだけスタティックにいけるかが成功率を高めるカギとなります。
⑥左手で左上のサイドカチをとり、左足をスメアリングで右足を一番下のカチに上げる。
⑦立ち上がってゴールを取る。この時、左手が外れると体が右側に回転してしまうので全力で指先に力を集中させ、回転しないようにこらえる。ダイナミックに取りに行くとほとんどの場合左手が外れ体が回転しフォールするので、最初はダイナミックに、後半はスタティックに立ち上がるのがコツ。
まとめ
動画で見ると辛そうなムーブはほとんどないのですが、コツがいる課題です。色々なクライミングの要素が詰め込まれたこの課題、みなさんも一度ご賞味あれ!