2018年2月4日。人生二度目となる御岳。前回はチャートの洗礼を受け、思うようなクライミングにはなりませんでした。とにかくチャートに慣れることが先決ということで、少しでも多くの課題に触ることが今回の大きな目的。その目的を達成すべく、御岳に詳しいM本氏に連れて行ってもらいました。
「ゴブガリ」1級
とりあえずウォームアップということで、忍者返しの岩を対岸に眺めながら「ゴブガリ」1級へ。新トポで新たに掲載された課題で、「マルガリ」初段の右奥にあります。M本氏曰く「簡単な1級」らしいのですが、やっぱり筆者はドハマリ。なんとか回収できたものの、この岩に小一時間居てしまいました(汗)。M本氏いわく、「ゴブガリ」、「豚の鼻」、「立ち鵜」はオススメの1級だそうな。筆者でもワンデイで回収できたので、やはり簡単な1級なのでしょう。
「モンキーカンテ」オーストラリア岩
次に訪れたのが「オーストラリア岩」。グレーディングの割に悪いと言われている「モンキーカンテ」4級、「モンキーカンテ右」3級を触らせていただきました。「モンキーカンテ」4級はスタンスがほとんど無い・・・。「モンキーカンテ右」3級は新トポではカンテマッチスタートになっていますが、不可能に近かったので、ご一緒したクライマーと同じくセパレートスタートで。なんとかどちらとも回収できたもののバランシーで、チャートのスタンスに慣れるには良い岩だと感じました。「モンキーポッケ」初段はできる気がしなかったのでドスルー。
「豚のアゴ」初段
前回宿題になっていた「豚のアゴ」初段も触ってみましたが、初手がやっぱり取れずに敗退。しかし、ヒールフックのと初手の左手の引き付けのコツが分かってきたので次あたりは何とか行けそうな手ごたえが。
「忍者返し」1級
今回のメインディッシュとなる「忍者返しの岩」に移動し、「忍者返し」を触ってみました。とは言っても本気トライとは程遠く、初手をどう出すかでモジモジしてしまいました。他の二段、三段クライマーは自然に出ていましたが、全く届かない(汗)。どうやらみんなが踏んでるスタンスを踏んでいくとリーチ的に無理ということが判明・・・。そういえば、他のクライマーが皆でかいことに気付く。スタンスを探すにしても、周りは本気トライをしている中で素人丸出しでスタンス探しは正直プレッシャーを背中で痛いくらい感じ、胸が痛かったです(笑)。そうこうしているうちにどんどんクライマーが増え、自分の「これだ!」というスタンスを探し出せたところであえなく退却。
そんな中、M本氏は「忍者クライマー返し」二段を完登!!M本氏の気迫のクライミングには感動を覚えました。筆者もいつかはM本氏のように気合いと成果の結びついたクライマーになりたいです。M本氏によると、忍者返しの核心は「順番待ち」と「寒さ」だそうです(笑)。それはめっちゃわかるー!今度は平日にちゃんと触りに来ようと思いました。
コチラはその時のM本氏のトライ!
マミ岩
少し時間が余ったので、お隣の「マミ岩」を偵察に行きました。この岩は適度な高さで、6級からあり、忍者岩とはガラリと雰囲気が変わり、和やかなムード。左から6級、4級、3級と完登し、2級SDを触ろうとしたころに雨が本降りとなり、撤収。新トポのスタートでは4級はかなり悪く、スタート核心!?しかし、ほかのクライマーはセパレートで登っているそうです。新トポに従うか、従来のスタートに従うかは人それぞれですが、新トポでスタートがマッチスタートになった課題が多く、ソフトクリーム岩の「凹角」3級や、オーストラリア岩の「モンキーカンテ右」3級なども従来セパレートスタートだったのがマッチスタートで掲載されています。単純なミスなのか、意図があってマッチスタートにしたかは定かではありませんが、多少の混乱はあるようです。段クライマーから言わせるならどっちでもいいんじゃね?ってなりそうですが、我々中級クライマーにとっては大事なところ。
某ブログで拝見したことがあるのが下記の意見
「YOUTUBE」はトポじゃない。もし図解されているトポで、スタート位置が指定されているなら、それに従うべき。初登者の意思がトポに反映されているのだから初登者の意思を尊重して忠実にラインを再現しなければならない。
また、室井登喜男氏はこうも語っています。
スタートに迷ったら考えうる一番下からスタートすれば間違いない
・・・とは言っても課題としてのスタート位置は決まっていてほしいと思うのも人情。
今回の御岳も成果は芳しくないものとなりましたが、これも経験と思ってこれからのクライミングに生かしたいと思います。チャートにも少しずつ順応し、シューズも浅草クライミング「TSURUGI」に絞れたところで新たな課題が浮き彫りになりました。以前から苦しんできたリーチ不足と基本的なムーブの引き出しの無さ。一朝一夕ではどうにもならないので、冷静にいろいろなムーブを試すしかなさそうです。筆者にとっての「御岳」攻略の最大のポイントは自分のスタイルに合ったスタンスをいかに拾っていくかになりそうです。