「GRASP」
クライミングで使用する白い粉、「チョーク」。様々なクライミングブランドから実に多様なチョークが販売されています。どれも主成分は炭酸マグネシウムで、その目的は手から分泌される手汗を吸着して手の汗によるスリップを軽減することにある。しかし、その炭酸マグネシウムは手の水分を奪ってしまうので、手荒れの原因になってしまうことが多くあります。今回紹介するのはクライミング業界では異端となる日の丸ニッポンのグラウンドのライン材・スポーツ用滑り止めなどを製造販売する佐賀県の「グリーンテクノ21」が小山田大氏プロデュースのもとリリースする「GRASP」シリーズ。
注目すべき点は炭酸マグネシウムの含有比率を低くする代わりに「卵の殻」と医療分野で使用される特殊な粉末を配合し、グリップ力向上と手に対する攻撃性の低減を両立するという点です。しかも、コンディションによって3種類のチョークから選ぶことができ、さまざまなコンディションに対応することができます。しっとりサラサラなこのチョーク、使用感は東京粉末のピュアブラックに似ています。ノリもよく、手汗クライマーの筆者は冬場でも迷わず「WET CONDITION」を選択。
選べる3種類!!
▼レギュラータイプ
・内容量:400g
・成分:炭酸マグネシウム
・特徴:どんな条件でもフラットな性能を発揮します。好みに合わせて他のタイプとブレンドし、オリジナルチョークのベースとしても使えます。
▼ハイグリップ ウェットコンディション
・内容量:400g
・成分:炭酸マグネシウム、卵殻、その他
・特徴:夏場など手が汗ばんでいる状態、又はホールドや岩が湿っている時に。卵殻の粉体分散効果と多孔質構造が手汗や湿気の吸収を促進します。
▼ハイグリップ ドライコンディション
・内容量:400g
・成分:炭酸マグネシウム、その他
・特徴:冬場など手が乾燥して弾く時に。増粘効果のある成分と流動化を増幅させる成分を配合することで偏りなく手になじみます。
- レギュラータイプ:1,188円
- ハイグリップ ウェットコンディション:1,620円
- ハイグリップ ドライコンディション:1,620円
気になる使用感は!?
手汗クライマーである筆者は「ハイグリップ ウェットコンディション」を試しましたが、筆者の強烈な手汗にやっぱりとんでしまいます。それでも安価なチョークに比べると1本完登した後のチョーク残りは素晴らしいの一言。東京粉末ホワイトの使用感をさらに持続時間が長いような印象。チョークとしてはトップレベルの性能といってもよいでしょう。しかし、東京粉末のピュアブラックなどと比較してしまうと、微妙なラインで、この先は好みの問題かなといったレベル。レギュラータイプのコストパフォーマンスは素晴らしいので、ジムでの使用でのベーシックとしての選択としては是非おすすめです。